店舗という枠を超えて──「いもぞう」閉店の理由と、これからの新しい挑戦について
はじめに(ご挨拶とご報告)
いつも温かく「いもぞう」を応援してくださり、本当にありがとうございます。
突然のご報告となってしまいましたが、このたび、お店を閉店いたしましたことを、ここに深く感謝とともにご報告させていただきます。
これまで足を運んでくださったお客様、支えてくださった皆様には、感謝の言葉もございません。本日は、「いもぞう」を閉めるに至った経緯と、前を向いて歩み始めたこれからの展望について、私たちの言葉でお伝えさせてください。
「いもぞう」で過ごした、宝物のような楽しい思い出

お店を振り返ると、本当にたくさんの楽しい思い出が頭に浮かびます。
毎日「いもぞう」のシャッターを開けていると、本当に様々なお客さんがいらっしゃいました。お芋を食べながら、いろいろな人生のお話や面白いエピソードをたくさん聞かせていただいたことは、私たちにとって何よりの楽しい時間でした。毎日のように何度も買いに来てくださるお客様や、私たちのことを我が子のように可愛がってくださった常連のお客様に囲まれて、「いもぞう」は本当に幸せな店舗だったと感じています。
店舗設計を無償でお手伝いいただいた前職の先輩方、家族や友人の支え、お店を訪れてくれた昔からの友人たちとの楽しいひと時も、本当に幸せな時間でした。
さらに、オープンして半年も経たないうちに「やきいもフェス」に出店しませんか?と声をかけていただいたことも、忘れられない大きな出来事です。フェスの期間中は、毎日のように全国ネットのテレビ番組から取材を受け、本当にたくさんの方に「いもぞう」のお芋メニューを楽しんでいただくことができました。


これほど多くの方に愛していただけたことは、「いもぞう」の大きな誇りであり、大切な宝物です。
閉店に至った顛末
そんな大好きな場所でしたが、実は閉店を決意した大きな理由は、店舗の建物に関するトラブルでした。
厨房の上部(大家さんの家族の居住エリア)からの水漏れが断続的に発生しており、実際に廃棄せざるをえなくなった食材があったにも関わらず、弁償の義務はないと突っぱねられ、せめてもの養生の迅速な対応もしてもらえず、不動産管理会社も、上階に住んでいる大家さんにも不信感が募りました。、何度も何度も対処をお願いしたのですが、残念ながら適切な対応をいただくことはできませんでした。大切なお店と料理を提供する場でのトラブル、そして長引く話し合いの中で、次第に精神的に強く追い詰められていってしまいました。
当初は「すぐに次の物件を探して、新しい店を開こう」と考えていました。しかし、水漏れが起こってから閉店を決めるまでの半年、そして撤退をきめてから閉店までのあいだに蓄積した精神的ダメージは、思った以上に大きかったようです。「毎日お店に通う」というこれまでのルーティンに対して、どうしても拭えない恐怖感が心の中に残ってしまいました。
「今の状態では、すぐに新しい店舗を探す気持ちにはなれない」
それが、自分自身と向き合って出した率直な結論でした。まずは自分の心と体を守るために、一度この場所とルーティンから離れる必要があったのです。

トラブルを乗り越えて見つけた、新しい視点
お店を離れ、少し落ち着いてこれからのことをゆっくりと考える中で、心境に少しずつ変化が生まれてきました。
これまでは「お店という場所(店舗)を構えて、そこでお客様を待つ」というスタイルが当たり前だと思っていました。しかし、今回の件をきっかけに、「もしかしたら、店舗という枠にとらわれる必要はないのではないか?」 と考えるようになったのです。
場所という制約がなくなった今だからこそ、もっと自由になれるのではないか。そう視点を変えたとき、新しいワクワクする選択肢が見えてきました。
これからの展望──店舗にとらわれない新しい挑戦
これからは、私たち自身が店舗の外へと飛び出していき、大好きな「お芋」の魅力をこれまで以上に広く発信し、様々な新しいことにチャレンジしていきたいと考えています!
具体的には、以下のような新しい展開を計画しています。
- 各地のイベントや企業イベントへの参加店舗に縛られないからこそ、今度はこちらから皆様の街や、様々なイベントの場所へ出向いてお芋をお届けします。
- お芋の卸(おろし)事業新しいルートを通じて、より多くの場所で「いもぞう」のお芋を楽しんでもらえるような取り組みにも挑戦します。
- EC(オンラインショップ)での商品開発遠方の方や、これまでお店に来られなかった全国のより多くの方にも届くよう、新しい商品の開発に力を入れていきます。
「お店を開くこと」だけが、私たちのやりたいことのすべてではありませんでした。「お芋を通じて人を幸せにすること」「日本の食の安全をお芋で守る」ことこそが原点です。「いもぞう」という店舗の形は一度なくなりますが、これからはもっと広い世界で、「いもぞう」らしい方法で挑戦を続けていきます。
最後に
お店に通うのが辛かった時期、支えになったのは間違いなくお客様の「美味しい」という笑顔と言葉、そしてあの日々の中でいただいた温かいエネルギーでした。あの場所での経験や、フェスでの自信は、形を変えてこれからの挑戦に必ず生きていきます。
「いもぞう」としての店舗の物語はここで一区切りとなりますが、「いもぞう」の新しい旅はここから始まります。これからはイベントやオンライン、新しい形での発信が増えていきますので、ぜひ引き続き温かく見守っていただけたら嬉しいです。
これまでのたくさんの応援、本当にありがとうございました。これからの新しい挑戦も、どうぞよろしくお願いいたします!

